大阪市内の幼稚園で、「ものの浮き沈み遊び」の実践を見学させていただきました。
私も所属させていただいている「関西融合型研究組織連合」の活動の一環で、実践は大阪大谷大学の小谷卓也先生の主導、私は子どもたちの行動を分析するための定点ビデオ撮りをお手伝いしました。
年中(4才児クラス)が、小谷先生が用意したさまざまなアイテム(野菜やボール、スプーンなどなど)を、水が入った水槽に入れて、浮いたり沈んだりすることを遊びます。
大人にとっては取るに足りない遊びのように思えるかもしれませんが、4才児は違います!
10点ほどのアイテムをとっかえひっかえ、15分でも足りない時間、浮き沈み遊びを楽しんでいました。
子どもたちを見ていて、気づいたこと……子どもたちは「浮く」と喜ぶ!
そして、ビデオを撮っている(だけの)私の方を見て、結果を教えてくれたり、びっくりした目を向けたりしてくれます。その顔や目のキラキラしていることといったら!
子どもが遊んでいる間、基本的に大人は、指示はもちろんのこと、子どもたちに声をかけません。子どもたちが自由に遊び、次のチャレンジができるように、温かい目で見守ります。
子どもたちは、自分で発見したことを、ちゃんと大人に(見ず知らずの私にだって)伝えようとしてくれます。だから、見守っていれば、いつだってその大発見に頷いてあげることができます。
ステキな瞬間だなあと思います。
でも実は、子どもたちとお喋りしたいことがありました。「どうしてコレは浮いたのかなあ?」「どうしてコレは沈んだのかなあ?」
子どもたちは、どうやって答えてくれるのでしょうか? がんばって自分なりの説を唱えてくれるのでしょうか?
もちろん、正解を求めているわけではありません。「遊び」というプロセスの中に、考えたり、伝えたり、という流れを加えることで、子ども自身も「考え」「伝える」楽しさを知り、「考え」「伝える」習慣を持つことができます。私たち大人にとっては、その子の感じたこと・考えたことをより深く知ることができ、ますます子どもを愛おしく思えることでしょう。