水の中で花火はできるかな?

かれこれ10年のお付き合いになる葛城煙火株式会社 古賀社長。
今年スタートされたYouTubeチャンネル「花火かつらぎチャンネル」に
出させていただきました。

花火は化学!!【先生と実験してみた】

「花火は化学です」
と言い始めて、実験し続けて、かれこれもう20年以上。

花火は、見るだけで充分、美しくて楽しいです。
そこに花火の化学や歴史、といったスパイスが加わると、
もっと、もっと、花火が楽しくなります♪ きっと。
自由研究にも、お勧めのテーマです。


ということを、お家で、ご家族で、楽しんでいただきたく、この夏、
葛城煙火株式会社さんと一緒に「親子で楽しむ花火ブックレット」を作りました。

https://kepnetshop.thebase.in/items/31633316

この「親子で楽しむ花火ブックレット」は、なんと!
たくさんの花火がセットになった「教育花火セット」として、
インターネットで購入していただけるようになりました。

①親子でブックレットを読む

②親子で花火クイズをやってみる(ブックレットの中にあります)

③親子で本物の花火を楽しむ・観察する

④親子で花火を深く味わう

というように、ブックレットの内容をすぐに実験(体験)していただきたくて、
花火をセットにしています。

自由研究に、夏の思い出に、
一味違う特別な花火の時間を過ごしていただけたら嬉しいです。

カンボジアで理科実験

カンボジアに行ってきました。
NPO法人HEROさんが建設されたトロル小学校。

シェムリアップ市内から約2時間。

車に揺られて(道路は舗装されています)着いたトロル小学校では、たくさんの子ども達が出迎えてくれました。
みんな元気、ちょっと恥ずかしがり屋さん、でも、笑顔がかわいい!
どう見ても小学生ではない小さな子どもも、ちらほら。弟や妹かな。
なんとか覚えたクメール語で挨拶と自己紹介をして、さっそく実験の準備です。

電気はタイから輸入していて不安定なこともあると伺っていたのと、水や薬品を使った実験はちょっとリスクがありそうな気がして、今回はドライな、音(音階)の実験をアレンジして持ってきました。

「長さで音の高さが変わる」ことに気づいて、応用して、楽しむ(教えるのではなくて)。
これが、考えてきたテーマでした。

ただ、序盤で「ドレミ・・・」(音階とその表現)を知らない、ということが分かり(音楽の授業が無いので)、
持って行った、おもちゃの「鉄琴」は見たことない楽器だったようで…(子ども用のおもちゃ、というものがほぼ無いそうです)。

やっぱり、日本とは、いろいろと違いますよね。

でも、大丈夫!
子ども達の、カンボジアの状況に合わせながら、とっても楽しく、時に真剣に、あっという間の1時間でした。

最後には、簡単な工作もしてもらいました。これは、

自分で手を動かすことで、現象を実感してもらうこと(=理解が深まること)

家に持って帰って今日の実験について会話してもらうこと(=理解が深まる&広がる)

家族や友達と再び実験を楽しんでもらうこと(=理解が深まる&広がる)

を期待して。

一通りプログラムが終わったあと、子ども達は実験道具で自由に遊び始めました。
そりゃ、見るだけじゃなくて、やりたいよね。
この時間が、子どもにとって大切なんだろうと思います。
私自身も、このとき、子ども達との距離がぐっと縮まったように感じました。

たった1時間で、この子どもたちの何かが劇的に変わった、ということは無いんだろうと思います。
今回は、なんというか、いろんな意味での「まだ開かれていない扉」を、コンコン、とノックできたのならいいなと思っています。
いつか、いくつかの扉が開き、そこからさまざまな新しい道が広がっていったら…

今回、経験させていただいたこと・私が感じたことは、私がこの仕事をしていく上でも、どこの国かは関係なく、子ども達のためは何をどうしたらよいのか、を考えるときに、折に触れて思い出すことになるのだろうと思います。

NPO法人HEROの橋本さんと澤さん、そして別件のお仕事で同行させていただいた葛城煙火株式会社のみなさん、通訳のサムさん、運転手のワンさん、カンボジアの日本人専用病院「Hotel Doctor Service」看護師のつかじさん、よしださん、なかむらさん、出会った沢山のみなさん、大変お世話になりました。
またいつかお会いできる日を楽しみにしています。
ありがとうございました!

カンボジアへ理科実験を

カンボジアの教育問題などに取り組んでおられる、NPO法人HEROの橋本博司さんと澤ルリ子さんにお会いしました。

10年近いお付き合いになる、葛城煙火株式会社の花火師、古賀章広さんからいただいたご縁です。古賀さんも、カンボジアの子ども達に火薬の平和利用である花火の楽しさや美しさを伝える、という社会貢献活動に参加されています。

カンボジアでは、今でも小学校に通えない子どもたちが多いとは聞いていましたが、小学校で勉強するのは国語・算数、そして社会の3科目だけ、と橋本さんと澤さんから教えていただきました。

理科は中学校からなんですって。でも、小学校を卒業できる子どもの割合は半分ほど…。

ということで、授業ではないけれど、理科の楽しさをカンボジアの子どもたちに届ける活動について、お話しさせていただきました。

私にとっては、カンボジアに関わるのも人生初。NPO活動に参画させていただくのも人生初。

ちょっとドキドキ、でもなんだかとってもヤル気が出ます!

水道が無かったり、電気も扇風機を回すのがやっと、という学校も少なくないそうですが、そんな環境でも楽しくて、でもびっくりショーで終わらずに、いろいろ試せて、みんなで考えて・・・、そんな理科実験を立案していきたいです。

理科の楽しさの先に、理科を学ぶ意味に気づいてくれたら…。

カンボジアの子どもたちの成長のお役に立てたら嬉しいなぁ、と思っています。

花火とサイエンス

花火ってすごく化学なんです。

良く燃えるのも化学反応のおかげ。美しい色や光が出るのも化学反応のおかげ。

ということに気付いて以来、その魅力に取りつかれて、約20年間の「花火と化学」の活動を続けてきました。

この4月に「こどもサイエンスプランニング」を立ち上げた後、約10年のお付き合いになる葛城煙火株式会社の花火師、古賀章広さんからご連絡をいただき、お会いしてきました。

そして、特別に、工場の見学をさせていただきました。

火薬を扱うということもあって、工場は、割と山の中にあります。

ここでは、葛城煙火株式会社2019年度の新作玩具花火の「華ノ音」 製造中。紙の筒の中に、火薬などを詰める作業をしておられます。「華ノ音」を持ってカメラ目線の人が、古賀さんです。

花火作りは手作業です。

ここではまず、空に打ち上げるための火薬を筒の一番下になるように入れてから(向かって左の黒い細かい粒)、美しい光や色が出る火薬の粒(「星」と呼ばれます)を入れて、厚紙でぎゅっと蓋をします。

帰る前に古賀さんが「華ノ音」を揚げて見せてくれましたが(動画)、濃いオレンジ色の光(炭の粉の発光)がキラキラする周りで、緑(バリウムの発光)と紫(ストロンチウム&銅の発光)の光がふわーっとのぼり、心に染みるなあと思ったら、弾ける音で目が覚めて元気が出る、というような花火です(個人の感想です)。

完成した花火、すごい迫力。

最近は、より美しく発色する、希望どおりの「星」を作りたい、ということで、「星」を作る装置も導入して、「星」からこの場所で作っている花火もあるそうです。この装置、金平糖をつくる機械に似てます。使い方も似ています。

ここには、打ち上げ花火の玉を上げるための筒が保管されています。

古賀さんが触っている筒が、3号玉(直径9cm)用の筒で、その左が2.5号玉(直径7.5cm)用の筒。もちろん、もっと大きな玉を上げる筒もありました。

3号玉で、だいたい上空120mほどまで上がり、直径60mほどの花火が開きます。

手のひらに乗るサイズの花火玉なのに、すごいですよね。これが火薬の威力です。

そして、第1回花火会議(?)。たくさんの方に花火とサイエンスを楽しんでいただくために、いろいろ新しいことが始まる予感です。

何か決まりましたら、このブログ・ホームページでもお知らせさせていただきます。

「花火の化学」についても、また改めてご紹介させていただこうと思っています。